医療の現場から『循環器内科 専門新患外来開始のお知らせ』(2016.04)

循環器内科では今年3月より新たに専門新患外来を開始しました。
初診の患者さまで胸の症状がある方や心臓や血管の検査を希望される方は当科の新患外来で担当の専門医が診察にあたります。今までは感じたことのない胸の苦しさや違和感がでてきたら、まず心配されるのは心臓の病気ではないでしょうか?毎日動き続けている心臓は大変丈夫な臓器で滅多なことで音をあげることはありませんが、一たび症状が出だしたらそれは危険なサインであることが多く、すみやかな診断と治療が必要となります。もちろん胸の症状=心臓の病気ではなく他にも様々な原因が考えられますが、まずは治療を急ぐような病気があるかどうかをチェックしていくことが必要です。なんだか最近胸の具合が悪いなと思われている方は心臓と血管の点検のつもりで早めに受診されることをお勧めします。
代表的な循環器領域の病気の症状は以下のようになります。

上記のような病気は受診されてすぐに専門医の診察と心電図や血液検査等の簡易な検査のみで診断がつく場合もあります。また当院では患者さまの状態によっては受診された日に心臓のエコー検査やCT検査を行い、より詳しく調べて診断をつけていくことも可能です。
検査の結果で異常が無ければ安心して帰っていただくことができますし、もし病気がみつかればその日の内に入院して治療を開始しなければならない場合もあります。
また症状がなくても高血圧や糖尿病、高コレステロール血症などがあり動脈硬化の程度や心臓、血管の病気が心配という方は一度受診して頂ければ、体に負担の少ない検査で調べていくこともできます。とくに糖尿病の患者さまでは全く無症状でも全身の動脈硬化が進んでいることが多いのです。現時点での病状を把握して生活習慣の改善や適切な薬剤を使用することによって心筋梗塞や脳梗塞などの重い病気になるのをある程度防いでいくことができます。患者さまひとりひとりの状況やご希望に応じて検査を進めていきますので、どうぞお気軽にご相談ください。
循環器専門新患外来を通じて、地域の方々の健康に少しでもお役にたてることが出来れば幸いです。

(JCHO札幌北辰病院 循環器内科 北 宏之)

< 戻る     次へ >

「医療の現場から」一覧へ戻る