暮らしと健康の月刊誌ケア:旬の食材健康応援レシピ(第19回)サンマの南蛮漬けと北海道コンポタージュ風ポトフ(2015.10.01)

 北海道医療新聞社発行の暮らしと健康の月刊誌「ケア」2015年10月1日・10月号に当院の金住管理栄養士(栄養管理室)の記事が掲載されました。

(以下、掲載記事)

栄養バランスのよい青魚サンマの魅力

サンマの南蛮漬け 江戸時代から大衆魚として親しまれてきたサンマは栄養的に非常に優れた青魚です。必須アミノ酸をバランスよく含んだ良質なタンパク質、貧血防止に効果のあつ鉄分、粘膜を丈夫にするビタミンA、骨や歯の健康に欠かせないカルシウムとその吸収を助けるビタミンDなどが含まれており、成長期の子どもや中高年の方が積極的に摂りたい魚です。
 サンマに含まれるビタミンA、Dは脂溶性ビタミンなので今回のレシピのように油と一緒に摂取すると吸収効率が高まります。
サンマは不飽和脂肪酸のDHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)が豊富です。不飽和脂肪酸には血液をサラサラに保ち、コレステロール値を下げる働きがあります。さらに、DHAは脳細胞の働きを活発にし、認知症予防の効果も期待できると言われています。
 
 

道産野菜の代表とうもろこし

北海道コーンポタージュ風ポトフ 北海道はとうもろこしの収穫量が全国1位です。とうもろこしは、野菜の中でも1本(約230グラム)あたり約210キロカロリーと高エネルギーです。
胚芽部分には、ビタミンE、B1、B2、カリウム、亜鉛、鉄などの栄養素が多く含まれています。カリウムには血圧を下げる効果があり、ほとんどの野菜ではゆでると溶出してしまいますが、とうもろこしのカリウムはゆでてもそのまま留まります。
 また、食物繊維が豊富で、1本で1日必要量の約30%が摂取でき、腸をきれいにする効果もあります。
 とうもろこしは収穫後24時間たつと栄養が半減し、味も落ちるので、できるだけ新鮮なうちに食べましょう。美味しく保存するコツは、①水からゆでること。沸騰して3分で火を止め、ざるにあけて余熱で仕上げます。みずみずしいのに歯ごたえが残り、プリプリの状態が保てます。3日以内に食べましょう。②ゆでたての熱いうちにラップをする。粒にしわがよらず、きれいに保存できます。③冷凍する場合は、ゆでた後2㎝程度の輪切りにして密封袋に入れます。

(JCHO札幌北辰病院 栄養管理室 金住美希)