MRI(Magnetic Resonance Image:磁気共鳴画像)検査は、強い磁場と電波を用いて、体内の水や脂肪、血流等の情報を画像化する検査です。
MRIは体内の臓器を様々な角度から観察でき、造影剤を使用せずに血管を観察することもできます。MRI検査は磁石の力を利用して画像を得ますので、放射線による被ばくの心配がありません。
検査方法・時間
- 検査の30分前までに外来窓口で受け付けをして各診療科へお越しください。
- 検査前に全ての金属類を外して検査着に着替えていただきます。MRI装置の寝台の上に横になり、装置の中へ入って撮影します。
- 検査内容によって造影剤を使用することもあります。
- 検査時間は検査内容によって異なり約30分程度です。
注意していただきたいこと
- ペースメーカ装着者は立ち入り禁止です。
- 磁石の中へ入って検査をしますので、次のものは、取り外してください。
- 金属製の物(統計、ネックレス、ヘアピン、イヤリング、安全ピン、クリップ、入れ歯、補聴器、携帯電話、経皮吸収パッチ、等)
- 磁気製品や、体表に貼っているもの(カード類、エレキバン、湿布、等)
- 金属のついている下着(スリップ、ブラジャー、等)
- 磁性体を含む化粧(アイシャドー、アイライン、マスカラ、等)
- その他(カラーコンタクトレンズ、等)
- 手術、事故などで体内に金属類(外科用クリップ、人工関節、人工内耳、義眼、人工弁、金属の破片、等)が入っている方はスタッフに申し出てください。
- 現在妊娠している方、または可能性がある方はスタッフに申し出てください。
- 検査が始まりますと大きな音がしますが、異常ではありませんのでご安心ください。
- 検査前に飲食の制限にご協力いただくことがあります。
- 造影剤使用後は水分補給を行い、造影剤の排泄を促してください。
- 造影剤の使用にはまれに副作用が生じることがありますので、以下の項目等の造影剤についてご理解・ご協力ください。(造影検査問診票への記入及び造影検査同意書への署名をご協力いただいています。)
造影剤検査を受けられる方へ
- 造影剤検査を受けられる方へ
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1. 造影剤とは
MRI用の造影剤はガドリニウム製剤や鉄製剤です。造影剤を静脈内に注入することで鮮明な画像が得られ、血管の状態、臓器や病変の血流状態や特徴がわかり、精度の高い診断が出来ます。造影剤を使わなければ病気を見つけることができないことがあります。 -
2. 造影剤で副作用が起きやすい方
MRI用の造影剤の場合、アレルギー体質や気管支喘息の方は副作用を生じる可能性が約2倍高いといわれています。また、以前に造影剤で具合が悪くなったことがある方も副作用が生じる可能性が高いといわれています。重い腎臓病のある方では、造影剤の排泄が遅れ、体の中に長く残る可能性があります。次に該当する方は、造影検査の前に主治医とご相談ください。- 以前に、MRI用またはCT用の造影剤で具合が悪くなったことがある。
- 気管支喘息やアレルギー体質と診断されている。
- 重い腎臓の機能低下がある。
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3. 造影剤の副作用
検査中や検査直後(即時型副作用)もしくは、検査後数時間から数日後(遅発型副作用)に生じる副作用があります。- 即時型副作用 軽い副作用:吐き気、嘔吐、熱感、皮膚の異常、くしゃみ、せきなど 重い副作用:冷や汗、血圧低下、胸が苦しくなる、呼吸困難など(10万人にひとり程度)
- 遅発型副作用 検査後数時間から10日後くらいの間に、体のだるさ、頭痛、皮膚の異常など
- 症状がでた場合は、病院までお電話ください。
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当院では、世界最短の軸長と世界最小の撮影騒音で患者居住性を向上した、1.5TMRI装置 EXCELART Vantage(エクセラートバンテージ)を整備しております。
このEXCELART Vantageは、撮影時の騒音を従来装置に比べ約90%低減するPianissimo機構を装備し、さらに検査架台の軸長を約1.5mにまで短縮してい るため、これまで患者さんが感じていた精神的苦痛を和らげ、安心して検査を受けていただくことができます。また、頭頚部のみならず、体幹部や四肢をはじめ とする全身での造影剤を使用しない血管を描出する機能を搭載しているため、患者さんの身体的苦痛を和らげ、より侵襲性の低い検査が可能となります。