【最新】医療機器導入のお知らせ~耳鼻咽喉科手術用ナビゲーションシステム~

手術ナビゲーションシステム ~FUSION® ENT (Medtronic)~

耳鼻咽喉科専用の手術ナビゲーションシステム FUSION(フュージョン)を整備しました。

「ナビゲーション」というと、皆さんの身近なところではカーナビゲーションが思い出されるのではないでしょうか。カーナビゲーションはGPSという地球規模の位置測定システムをもとに、現在の場所を割り出して、車のいる場所を人工衛星で追跡してその座標を取得し、地図上の合致する座標に、現在位置として表示するというシステムです。
これと同じように、手術ナビゲーションシステムは、手術室内に設置した赤外線センサーを用いて手術器具の位置測定を行い、コンピューター処理して、患者さんの地図(術前にとったCTやMRI)でどこに当たるかを表示してくれます。

今回導入された機器は鼻手術に特化したナビゲーションですが、なぜ鼻手術でナビゲーションが必要なのでしょうか?
鼻の手術は、術前にCT画像やMRI画像を確認し、術中はそれらのスライス画像と内視鏡画面を見ながら進められますが、CT画像やMRI画像を見て、頭の中で3D画像を構築するのには経験と慣れが必要です。また、内視鏡で見える範囲は限られているため、その先にどんな部位があるかは見ることができません。そこで、ナビゲーションシステムを用いることにより、術野の三次元構造が視覚化され、使用している器具が今どこにあるのか、その先にはなにがあるのかをリアルタイムで知らせてくれて、確認することができます。

鼻副鼻腔は眼や脳などの重要な器官に隣接しているため、病気の出来ている場所によっては合併症の危険性が高く、内視鏡下での手術実施が躊躇される場合もあります。当院ではそのような場合でもナビゲーションシステムを併用した内視鏡手術の実施により、より安全な手術が可能です。お気軽に耳鼻咽喉科へご相談ください。