暮らしと健康の月刊誌ケア:旬の食材健康応援レシピ(第9回)たらのみぞれ煮とパンプキンサラダ(2014.12.01)

 北海道医療新聞社発行の暮らしと健康の月刊誌「ケア」2014年12月1日・12月号に当院の奥田主任管理栄養士(栄養管理室)の記事が掲載されました。

(以下、掲載記事)

血液中のカルシウム濃度を高めるビタミンDが豊富

たらのみぞれ煮 たら(マダラ)は、ほとんどが北海道で多くとれる魚であり、冬が旬の食材です。脂質が少なく、タンパク質が豊富な点が特徴的です。
 たらは、タンパク質の豊富な食品の動物性食品のうち、牛・豚・鶏肉・牛乳・チーズと比較し、ビタミンDが豊富です。ビタミンDは、体内でカルシウムとリンの吸収を促進します。このことで血液中のカルシウム濃度が高まるので、骨の形成も促進され、骨粗しょう症を防ぐ働きがあるのです。
 ビタミンDが欠乏すると、とくに妊婦さんや授乳婦は骨軟化症のリスクになったり、お子さんは骨の成長障害につながるので、注意しましょう。
 冬場のたらといえば、「たらちり」など鍋料理が知られますが、たらのみぞれ煮を料理のレパートリーの1つに加えてみてはいかがでしょうか?大根やれんこん、かいわれ大根などの野菜とあわせると、おいしさも増します。
 

免疫力を高める効果が期待できるβ-カロテン

パンプキンサラダ かぼちゃは日本全国で作られていますが、北海道の生産量は群を抜いて多いです。夏から秋にかけて収穫され、2~3か月程貯蔵した頃が水分が抜け食べ頃となるので、まさに冬場が旬の食材です。
 かぼちゃは緑黄色野菜に分類され、β-カロテンが豊富に含まれています。β-カロテンは細胞の老化やがん抑制の効果があります。また、のどや鼻などの粘膜を正常に保つ働きがあり、かぜなどの感染症を予防して免疫力を高める効果が期待できます。まさに冬場には積極的に食べたい食材です。
 β-カロテンは、ビタミンAの前駆体であり、体内でビタミンAの働きをします。抗酸化力をもっているので、有害な活性酸素を抑える効果があり、がんの抑制効果も期待できます。かぼちゃは、β-カロテン以外にも食物繊維やビタミンCも豊富です。今回ご紹介したパンプキンサラダはとても簡単に作れますので、ミニトマトも添えて調理してみてください。

(JCHO札幌北辰病院 栄養管理室主任 奥田絵美)