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医療の現場から『ストーマ外来について』(2015.10)

ストーマ外来を担当しております、皮膚・排泄ケア認定看護師の水口と申します。
皮膚排泄ケア認定看護師は、褥瘡(床ずれ)や術後の創部などの創傷ケア、人口膀胱、人工肛門のストーマケア、便や尿失禁に対する失禁ケアを専門とし、健康を害した皮膚ならびに皮膚障害のリスクの高い皮膚に対し健康を取り戻すことを目的としてケアをしています。
ストーマとは、腹部に便または尿を排泄するために造設する排泄口のことです。ストーマ外来では、ストーマを造設した方が手術前の生活に少しでも近づけ、安心して生活できるようにサポートしています。排泄行為にトラブルがあると外出することが苦痛で家に閉じこもりがちになり、いつ濡れるかと心配で睡眠をも妨げてしまいます。まず、なぜ排泄物が漏れるのか、なぜ皮膚障害が起こっているのか原因を考え、患者様の生活にあった装具なのか含めて、お手入れの方法や使用する装具を選択していきます。
 先日、本州から札幌に引っ越され、来院された患者様がいらっしゃいました。その方とご家族は、お会いするとすぐに「助けてください。毎日便が漏れているのです。」と話されました。4年間毎日のように便が漏れ、常にストーマ周囲の皮膚が赤くただれて困っていたそうです。来院されたその日にストーマ装具を変更し、5日後に再び来ていただきました。すると「全然漏れませんでした。こんなのは初めてです。え?みなさんは漏れないのですか?」と質問されました。便が漏れるのは仕方がないことだと諦めていたようです。ストーマを造設した方、そのご家族や周囲の医療関係者の方々、排泄物が漏れるのは仕方がないと諦めていませんか?月に1回以上便や尿が漏れている場合は、お腹の形と装具の形が合っていない可能性があります。適切な装具に変更することで、漏れが改善できる場合がありますので、お近くの病院または当院のストーマ外来を受診することをお勧めします。
昨年、当院のストーマ外来を受診した患者様は延べ533名いらっしゃいました。「見てもらうだけで安心する」と毎月受診される患者様から「何も困っていないよ」と年1回受診される患者様と様々です。何もトラブルがなくても、合併症の早期発見や新製品の情報提供ができますので、少なくとも1年に1度はストーマ外来を受診することをお勧めします。
当院のストーマ外来では、他院でストーマを造設した患者様も受け付けしております。手術した病院からの紹介状を持参して、外科、泌尿器科を受診してください。気軽に足を運んでいただければと思います。ストーマ外来でお待ちしております。
外科外来の診察室でストーマ外来を行っています。ストーマ外来の診察室風景

(JCHO札幌北辰病院 皮膚・排泄ケア認定看護師 水口 晶子)

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